令和6年度介護報酬改定対応 通所介護運営指導はこれでOK！

介護事業の現場では、令和6年4月に行われた介護報酬改定を踏まえた運営指導の対応が急務です。通所介護事業所を管理する皆様にとって、指定取消しや報酬返還という行政処分リスクを回避するための算定要件の理解は必須。そこで本記事では、最新の運営基準と報酬改定のポイントを解説し、管理者が押さえておきたい重要な注意点を豊富な図やイラスト、チェックリスト形式でわかりやすくご紹介します。

はじめに：運営指導の「リスク」と加算算定の重要性

運営指導は、事業所が保険者や利用者に対して適切なサービスを提供しているかを確認するための行政監査です。誤った運営基準の遵守や算定要件のミスは、指定取消しや報酬返還につながるリスクがあり、経営の根幹を揺るがします。

さらに、令和6年度の報酬改定で加算算定はより複雑化・厳格化しています。正確な加算取得は事業所の収益確保に直結。正しい知識を持ち、運営指導での指摘を防ぐことが必要です。

第1章 人員・設備・運営基準 - 指定取消しを防ぐために

1. 人員基準

指導事例1: 常勤専従の生活相談員が別事業所に勤務

運営指導では、同一職員の複数事業所兼務が人員基準違反として指摘されるケースがあります。特に常勤専従の生活相談員は、勤務実態の確認が重要です。

• 通所介護の単位計算 通所介護報酬では人員数の計算基準が厳しく、実際の勤務形態に基づく正確な算定が求められます。

• 常勤・非常勤、専従・兼務の違い 常勤は週あたりの勤務時間で判断され、専従はこの事業所のみ勤務していることを意味します。兼務や非常勤と混同すると違反となるリスクがあります。

• 常勤換算の算出方法 常勤換算では、勤務時間を基に一定の基準に従い換算し、必要な人員数を満たすか確認します。

• 介護職員数の計算 介護職員数の算出も同様に細かい規定があり、報酬の算定根拠となります。

2. 設備基準

指導事例2: 不正請求が7万円でも指定取消し

規模が小さくとも不正請求が認められると、重度な行政処分を受ける可能性があります。施設の設備は基準を満たしていなければなりません。

3. 運営基準

(1) 運営規程・重要事項説明書・契約書

• 指導事例3: 人員配置や定員超過の虚偽報告・答弁は重大な違反として摘発されます。

• 運営規程や重要事項説明書は利用者に適切な情報提供を行い、契約の公正性を保つ土台です。

(2) 個人情報利用の同意書

• 利用者のプライバシーを保護し、個人情報の適切な取り扱いを義務づけています。

(3) 運営推進会議（地域密着型通所介護のみ）

• 地域の関係者と連携し、サービスの質向上や課題解決を図る重要な会議です。

(4) その他の運営基準

• 高齢者の尊厳を守り、安全・安心なサービス提供が行われるよう、細部にわたって基準が設けられています。

まとめ

令和6年度の介護報酬改定に対応し、通所介護事業所の運営指導に備えるためには、管理者自身が人員・設備・運営基準の正確な理解と実践が欠かせません。本記事で紹介した指導事例やチェックポイントを参考に、不備のない運営体制を整え、安心して加算算定を行いましょう。

【チェックリスト例】

• 常勤換算の計算が最新の基準に合っているか？
• 生活相談員の勤務実態は常勤専従になっているか？
• 設備基準を確実に満たしているか？
• 利用者に対して契約内容を正確に説明しているか？
• 運営推進会議は適切に開催されているか？

これらのポイントをしっかり管理し、運営指導をクリアしましょう！

本記事が、令和6年度の介護報酬改定対応に不安を持つ通所介護事業所の管理者の皆さまの一助となれば幸いです。

令和6年度介護報酬改定対応運営指導はこれでＯＫ！おさえておきたい算定要件【通所介護編］

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